2025/6/12

SLAP損傷になりやすい動きと改善方法について

SLAP損傷になりやすい動きと改善方法について

 

 

前回投球フェーズについてお伝えしました。
今回はSLAP損傷がどのような動作時の影響なのか?
またその改善方法についてお伝えしていきますね。

投球動作を分解して考える(投球フェーズ)

 

SLAP損傷を起こしやすい投球動作のポイント

 
 
 
特にリスクが高い動きは以下の2つです。
 
 
■コッキング期(最大外旋時)での“牽引ストレス”

・肘が肩より後ろに入りすぎている

・肩が過度に外旋している(180°近い)

・上腕骨頭が関節唇を後方へ引っ張る動きが強くなる

このとき、原因筋である上腕二頭筋長頭腱が関節唇を引っ張るように働くため、
「関節唇がめくれる」ような損傷(SLAP病変)につながります。

 

 

■フォロースルー期(ボールリリース後のブレーキ動作)

・投げた直後、腕が前に引っ張られる力に抵抗する

・この時も二頭筋長頭腱が関節唇を引き戻す牽引力を発生

特に体幹や肩甲骨の動きが不十分だと、
腕だけでブレーキをかけようとして
SLAPに負担が集中します。

このイラストは前側から見ています。


レイトコッキング期には、
力こぶの筋肉である上腕二頭筋により

肘は肩の高さで後方にいくことで肩の前側が伸び(引っ張られ)、
また肩は外ひねりされるので

イラストの丸のついているところ、
上腕二頭筋がついているところの関節唇には引っ張られるストレスがかかるのです。

それによりSLAP損傷が起きてしまうということです。

 

 

 

「肘が肩の後ろに入りすぎる」「捻りすぎる」動作の改善方法

 
①体幹と下半身の回旋主導フォームに改善
 
・「体をひねる力」でボールを投げられると、
 肘を無理に後ろへ引く必要がなくなる

・肘を後ろに引くことで
 「捻転差」を出そうとする選手が多いが、
 これは危険
 

改善エクササイズ
 
アシスティック回旋ドリル(下半身固定、上体だけ回旋)
骨盤主導のシャドースロー

 
 
 
②肩甲骨の可動性を高める
 
・肩甲骨がスムーズに動けば、
 肘を自然な位置に保ったまま
 外旋が可能

・肩甲骨が硬いと、
 肘で無理に補正
 → 後ろに入りすぎる
 

改善エクササイズ
 
・スイングストレッチで肩甲骨はがし
・スイングストレッチ
 (またはストレッチポールハーフ)で
 体幹と肩甲骨を協調させた
 肩甲骨Y・T・W運動
 
 

③正しい肘の位置を「感覚で覚える」練習
 
・「肘が肩と同じ高さ〜わずかに前」が
 正しい位置

・鏡の前や動画撮影を使って、
 視覚的にも修正
 

改善方法
 
・肘の位置矯正スロー
 (チューブを使ってスロー動作)
 
・鏡の前でシャドーピッチを行い、
 肩より肘が後ろに出ないようにする
 
 
 
補足:技術と身体づくりの両面から
取り組むのがベストです
 
 
 
 
 
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